
鼻づまりと頭痛、どちらもとても辛い症状です。
ですが、これらが一緒になって現れると、またさらに厄介です。鼻づまりで頭痛が起こる場合、どのようなことが考えらえるのでしょうか。
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また、倦怠感や肩こり、咳が出る場合についても詳しく解説していきますね。
鼻づまりと頭痛の関係性を教えて?
まず、鼻づまりとは、鼻の粘膜が腫れることで呼吸がしにくくなる症状を言います。
鼻詰まりが長く続くと、不快感が強くなるだけでなく、脳への酸素供給が不足してしまうことがあります。
脳は酸素が不足すると細胞の活動が停止してしまうため、酸欠状態が続くことでその緊急信号として頭痛が生じるのです。
この鼻づまりによる頭痛が起こりやすいものとしては、以下の3つの疾患があげられます。
風邪
まずは風邪です。
風邪はウイルスが鼻やのどなどに感染することで発症しますが、鼻づまりは鼻に感染することで起こります。
鼻の粘膜にウイルスが感染することで、鼻の粘膜(鼻粘膜)が腫れてしまいます。これが
急性鼻炎
急性鼻炎は鼻の粘膜に炎症が起きた状態です。
多くの場合風邪によるウイルス感染が原因として起こり、「鼻かぜ」と呼ばれることもあります。
この場合鼻の粘膜に炎症が起きているので、粘膜が腫れることで鼻詰まりが起こります。
ほかにも鼻水やくしゃみが出ることもあり、症状が重くなると頭痛が起こったりすることもあります。
特に子供にかかりやすく、初期の鼻水はさらさらしているのに対し、やがて粘液性になり、黄色っぽくなっていくのが特徴です。
倦怠感・肩こり・咳が起こる場合は?
次に倦怠感・肩こり・咳が起こる場合についてご説明します。
急性副鼻腔炎
急性副鼻腔炎は急性鼻炎に引き続いて鼻腔から副鼻腔まで炎症が波及することで起こります。
また、扁桃炎や虫歯などから細菌感染やウイルス感染をすることでも起こることがあります。
この急性副鼻腔炎では、鼻づまりや鼻水、頭痛、倦怠感などが起こります。
また鼻水が増えると鼻から出る「鼻漏」に加えて、のどに回る「後鼻漏」も見られるようになり、これが原因で咳や吐き気などを催すこともあります。
また頭痛の箇所は急性副鼻腔炎の場所によっても異なります。
副鼻腔は全部で4種類あり、目の上~額にある前頭洞、目と目の間にある篩骨洞や蝶形洞、そして頬にある上顎洞です。
これらの副鼻腔に炎症が起きた部位に痛みが生じます。
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
慢性副鼻腔炎は蓄膿症とも呼ばれ、急性副鼻腔炎が慢性化することで起こるものです。
通常急性副鼻腔炎の症状が3か月以上続くと慢性副鼻腔炎に移行することが多いようです。
慢性副鼻腔炎は鼻粘膜が腫れて副鼻腔への穴が塞がれてしまうことで副鼻腔内のウイルスや細菌が増殖し、排出されないためにますます悪化していきます。
場合によっては鼻の粘膜が肥厚して「鼻茸」と呼ばれるポリープができることもあります。
症状としては鼻づまりや鼻水、そして頭痛や頭重感、倦怠感や肩こりなども多く見られます。
そのため集中力の低下や易疲労感なども多く見られ、日常生活に支障をきたす場合もあります。
また、急性副鼻腔炎と同様に鼻水が多くなると後鼻漏が増え、咳や吐き気などといった症状が現れることもあります。
鼻詰まり頭痛の対処法を教えて?

最後に鼻詰まり頭痛が起こった場合の対処法をまとめておきます。
風邪
風邪の場合は安静にすることが大切です。
風邪は免疫力が低下していることで罹患しやすくなるため、しっかりと休息をとって身体を休めましょう。
鼻詰まりが辛いときは鼻を温める、鼻うがいをするといったことも効果的ですよ。
風邪でどうしても症状が辛いときは、無理をせずに病院へ行きましょう。
急性鼻炎
急性鼻炎の場合、症状が軽ければ安静にして様子を見ていれば数日でよくなることがほとんどです。
ですが、症状が辛い場合はその症状を緩和する処置を行うこともできます。
鼻詰まりがひどい場合は鼻の粘膜にある血管を収縮させる作用のあるスプレー式点鼻薬か内服薬を用いることで改善されます。
また、ネブライザーで粘膜を潤すことで症状が軽快する場合も多く見られます。
また、鼻水に対しては抗ヒスタミン剤が効果的です。
このように急性鼻炎では症状に合わせて治療を行うことが一般的です。
急性副鼻腔炎
急性副鼻腔炎の場合はまず副鼻腔にたまった鼻水や膿を吸引して取り除き、薬物療法によって症状を緩和させる方法が一般的です。
まず鼻詰まりを改善させるためには腫れをとるための点鼻薬行い、抗生物質を内服します。
場合によってはネブライザーによってこれらの薬を霧状にして投与することもあります。
これにより、通常1~2週間ほどで軽快します。
また痛みを和らげるために消炎鎮痛剤を用いることもあります。
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
慢性副鼻腔炎の治療には保存療法と手術があります。
まず、保存療法では副鼻腔の洗浄を行います。
方法としては上顎洞穿刺という方法で、鼻腔に麻酔をかけて上顎洞に針を刺し、抗生物質の入った生理食塩水で洗浄して中にたまった膿や鼻水などを吸引します。
また、ネブライザーにて薬を霧状にして鼻腔内から投与する方法もあります。
次に薬物療法です。
薬物療法では抗生物質を長期間投与することで鼻粘膜の炎症を抑え、蓄膿症を改善することが期待できます。
もう一方は手術です。
手術は保存療法や薬物療法で改善が見られない場合に行われます。
これまでは副鼻腔のある部分に向かって顔面から切開する方法が一般的でしたが、近年では内視鏡を使用する内視鏡下鼻内副鼻腔手術を行うことが主流となっています。
これは鼻の穴から内視鏡を挿入し、炎症の起きた部分の粘膜や膿、鼻水などを除去することを目的としています。
これによって鼻腔から副鼻腔への交通を正常な状態に戻します。
まとめ
鼻づまりで頭痛が起こった場合の対処法、そして倦怠感や肩こり、咳が出る原因と対処法を詳しくご紹介しました。
このように鼻づまりや頭痛が起こる原因としては様々です。
特に鼻詰まりは呼吸がしにくくなり、不快感も強い症状なので、どうしてもつらいときは早めに病院へ行きましょう。
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