
痛みには様々な原因があり、その原因によって痛む部位も種類も変わってきます。
ここでは、おでこ(額)を押すと痛い時の気になる5つの原因や、具体的な症状、その対処法について詳しくご紹介していきたいと思います。
よくおでこが痛んだり、違和感を感じる人は是非、参考にしてください。
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おでこが痛むときの5つの原因とは?
一概におでこと言っても、その周辺の異常や疾患からくる痛みが原因と思われます。
まず、おでこが痛くなる原因として考えられる疾患をいくつかご紹介しましょう!
(1)片頭痛(偏頭痛)からくるもの
女性に多く、脈打つような痛みを感じることで知られる片頭痛。
片頭痛が起こるしくみとしては、脳の血管が拡張することによって、周辺に分布している三叉神経を刺激し、血液の拍動に合わせてズキズキと痛みます。
片頭痛の痛みは頭の片方どちらか、または両側にも感じますが、時としておでこに現れる時もあるようですね。
匂いや光によっても発作が起こる場合があるので注意が必要になります。
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(2)副鼻腔炎からくるもの
副鼻腔炎が原因で起こる痛みは顔面、特に鼻の周辺に出てきます。
細菌やウイルス感染により副鼻腔に膿が溜まり、粘膜が腫れてしまいます。
空気の通り道が塞がれることで、周辺の神経(三叉神経)を刺激し痛みが出てしまうんですね。
4つある副鼻腔の中でも前頭洞(ぜんとうどう)と呼ばれる空洞が炎症を起こすと、痛みはおでこに出やすくなります。
この前頭洞の炎症による副鼻腔炎は急性のものが多く、治療を受ければ治るものなので早めに医療機関を受診してください。
慢性副鼻腔炎では痛みを感じることは少ないという報告が多いです。
(3)緊張型頭痛からくるもの
この頭痛は、身体的または精神的なストレスが関係しているんです。
パソコンやスマホなど、長時間同じ姿勢をとっている事で首に負担がかかりますし、肩や首筋のこりから、頭痛を引き起こしてしまいます。
さらに目を酷使することによって、眼精疲労による頭痛を引き起こします。
また、仕事の疲労や人間関係などの精神的なストレスがかかることにより、筋肉や神経などの緊張が高まり、頭痛を発症してしまうしくみになっています。
特に首の筋肉のこりを放っておくと、目の周辺に痛みを感じるようになり、場合によってはおでこの痛みを感じる人もいるようです。
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(4)群発型頭痛からくるもの
この頭痛が起きるメカニズムはまだはっきりしていません。
症例も多くなく、医師の間でもあまり認知されていないようです。
男性に多く発症し、内頚動脈と言われる血管が炎症を起こし、周辺の神経(三叉神経)が刺激されて痛むと考えられています。内頚動脈は目のうしろを走っているために、特に目の周辺に痛みを感じることが多いです。
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(5)打撲によるもの
単純におでこの打撲によるもの、「たんこぶ」が出来た状態です。
自覚しているのであればすぐ分かると思いますが、寝ている間にどこかにぶつけてしまい、朝起きた時におでこが痛む、ということも考えられますね。
おでこが痛む症状とは?
おでこが痛む時の原因について述べてきましたが、その原因によって痛みの種類や随伴する症状が違ってきます。
ここでは原因に症状をあげていきたいと思います。
(1)片頭痛の症状
ズキズキと脈を打つ痛みで、月に数回程度起こり、4時間程度で治まる時もあれば、長くて2日間続くこともあります。前兆として、目がしょぼしょぼしたりチカっと光が見える事があります。
吐き気・嘔吐を伴うこともありますし、体を動かすことで痛みが強くなる事もあります。
(2)副鼻腔炎の症状
鼻の周辺や目の間が腫れて痛みが出てきます。
副鼻腔炎によるものは、頭重感(どーんと重苦しい痛み)が強く現れ、他には鼻閉感、ドロッとした汚い鼻汁、顔面痛、歯痛などがあります。
(3)緊張型頭痛の症状
こめかみあたりから頭全体が締め付けられるように痛みます。
短くて30分、長くて1週間ほどの痛みが続きますが、日常生活に支障をきたすほどではありません。その他には肩こりや目の疲れを感じたり、めまいを起こす場合があります。
(4)群発型頭痛の症状
目の奥をえぐられたような耐えられない痛みが、長時間、毎日続く事があります。
目の周辺から前頭部、さらに側頭部にかけて激痛が走り、夜間寝ている時などに発作が起こる場合があります。症状としましては目の充血や涙・鼻水、眼瞼下垂(まぶたが下がったような状態)が見られます。
(5)打撲による症状
ぶつけた場所が青く内出血し、さらに腫れてしまいます。
腫れている部分を押すと痛みが出て、時間が経つと内出血は黄色くなっていき、自然に消えてしまいます。
おでこの痛みが生じたら、以上のような症状と照らし合わせて、原因はなんなのか判断基準にしてもらえたら幸いです。
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おでこが痛むときの対処法もご紹介!
症状のところでも示したように、原因によって対処法も変わってきます。
原因に沿った対処法をご紹介していくので参考にしてみてください。
(1)片頭痛が原因のとき
- 静かな場所でゆっくり休む
- 頭を冷却する(冷却シートや冷たいタオル、氷枕で冷やす)
- 鎮痛剤の服用(市販のものでもOKですが、治まらない時は病院へ行きましょう)
- 血管を拡張させる作用があるカフェインを摂る(コーヒーや紅茶、お茶など)
- 予防に努める
・片頭痛の予防薬の服用(医師処方によるもの)
・前兆を見逃さない(目がチカチカするなど)
・痛くなりそうな時は、前もって鎮痛薬を服用
(2)副鼻腔炎が原因のとき
- 鼻の周辺やおでこを温める(片頭痛の時の対処法とは逆になりますので注意が必要です。)
- 鼻の通りを良くする(点鼻薬など)
- 薬物による治療(鎮痛剤や抗生物質)
(3)緊張型頭痛が原因のとき
- 首や肩、こめかみをマッサージしてこりをほぐす
- 首や肩を温める温湿布や使い捨てカイロなど)
- 筋肉のこりや痛みが強い時は市販の鎮痛薬を服用しましょう
- ストレスを溜めず、リラックスする時間を作る
- 眼精疲労からくるこりは、市販のホットアイマスクが効果的です
(4)群発型頭痛が原因のとき
- 頭痛外来、または神経内科、脳外科外来への受診をおすすめします
- 医師処方による頭痛薬(予防薬も含めて)を服用
- アルコールや長風呂は血管を拡張させるので避けてください
(5)外傷が原因のもの
打撲によるものは、痛んで腫れている部位を冷却してください。
目の近くでなければ、冷湿布や冷却シートを貼っても良いと思います。
まとめ
どうでしたでしょうか?
ここで示したものは、あくまでも私が集めた情報をまとめたものです。
「おでこの痛み」だけで判断できるものではありませんが、原因となる病気によって症状も対処法も変わってくることが分かります。私自身はおでこが痛くなるような頭痛や病気を発症した経験はありませんが、原因が分からないと不安ですよね。
痛みは我慢ずると、それ自体でストレスを感じてしまいます。
市販薬で治まるなら良いのですが、それでも痛みが良くならないようなら、専門家(頭痛外来・神経内科・脳神経外科など)を受診することが最善の方法です。
頭というのはとても大事な部分なので自己判断で安易に考えてしまうのはやめてくださいね。
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