
頭痛で悩んでいる人は大勢いると思います。
大抵の頭痛は疾患とは関連性が少ない一次性のものが多いのですが、中には大きな病気が隠れているものがあります。では、頭痛に伴って手足のしびれ、めまい、吐き気があった場合、どのような病気が考えられるのでしょうか?
今回は、そのような症状が現れた場合の頭痛について説明していきます。
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頭痛からくる手足のしびれの原因は?
日頃私たちが経験する頭痛の多くは、病気を伴わない「怖くない頭痛」がほとんどです。
しびれが伴う頭痛は、日常的なストレスが原因である場合が多く、血行障害によって引き起こされる緊張型頭痛であることが考えられます。
緊張型の場合には手のしびれが現れ、他には吐き気がみられます。また片頭痛による頭痛は、主にめまいや吐き気を伴います。
このような怖くない頭痛では緊急性はありません。
ただし、手足のしびれやめまい、吐き気を伴う頭痛では、緊急性の必要な命に関わる「怖い頭痛」である可能性もあるので注意が必要になります。
そのほとんどは脳疾患であることが多く、危険で怖い頭痛と認識しておく必要があります。
脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳血管の異常、脳腫瘍があり、他に考えられる疾患としては、感染症による髄膜炎や脳炎があります。
脳血管障害の場合は、高齢であったり、日常から高血圧の薬を飲んでいる、糖尿病がある、なども引き金になるので、普段から注意が必要です。
このように危険な病気を引き起こしている場合もありますので、頭痛とともに手足のしびれ、吐き気めまいが現れてきた場合、どこから来ている症状なのか知る必要があります。
頭痛による手足のしびれから考えられる重篤な病気は?
次に頭痛が原因で手足にしびれが出る場合に考えられる重篤な病気を考えてみましょう!
(1)脳卒中
何らかの原因で、脳の血流が悪化し脳機能に障害を起こしてしまう病気です。
①,脳梗塞
脳の血管が詰まり、その周辺の脳細胞が死んでしまうことで起こります。
主な症状として頭痛、手足のしびれ、半身麻痺、ろれつが回らなくなるなどの言語障害、認知障害(家族でも誰か判別できない)など、壊死する脳の部位によってさまざまな症状が出てきます。
②,脳出血
何らかの原因で脳の血管が破れ、脳内に出血するものです。
脳梗塞の症状はほとんど同じですが、脳出血の場合には、脳内の圧力が亢進するため、激しい頭痛や吐き気が強く出てきます。
③,くも膜下出血
脳出血とは違い、脳の表面の血管が破れ、くも膜と脳の間に血液が流れてしまうものです。
もともと脳動脈瘤を持ったいる人による破裂が多いのですが、時には交通事故やスポーツによる外傷性のくも膜下出血もあります。
突然の激しい頭痛と共に意識障害やけいれんが出てくることがほとんどですが、前兆として首から後頭部にかけての頭痛や、めまい、吐き気などがみられます。
(2)脳腫瘍
主な症状としては、腫瘍ができたことによって脳内の圧力が亢進し、重苦しい頭痛の持続、吐き気や嘔吐、けいれんなどが起こります。
また、腫瘍の出来た部位によって症状は違い、手足のしびれや麻痺、視野の異常(二重に燃える、欠けて見える)、めまいや耳鳴りなどがみられます。
(3)その他
慢性硬膜下血腫、感染症による髄膜炎や脳炎などがあります。
手足にしびれがくる頭痛の予防や対処法は?
(1)怖くない頭痛
緊張型頭痛が原因であり、血行障害によって手のしびれがある場合は、マッサージなどで肩・首のコリをほぐす必要があります。
温かいタオルや温湿布などで肩から首にかけて温めましょう。
また、入浴も効果的です。
片頭痛が原因の場合には、静かで暗い部屋で休憩を取り、頭部を冷やすことが効果的です。また我慢をせずに頭痛薬を服用しましょう。
(2)危険な病気の場合
①,予防
特に高齢者の方で高血圧や糖尿病を持っている方は注意が必要です。
通院している場合には、医師の指導のもと服薬や食事の管理をしましょう。
特に、食事生活には気を付ける必要があり、塩分制限が必要になります。また、冬の入浴時や朝の起床時、また排便時でいきむ時、温度差がある場所の移動や興奮するような出来事がある場合など、血圧の変動によって脳血管に異常をきたしてしまうことがあります。
温度差のない環境を整えることや、血圧の上昇に気を付ける行動をとりましょう。
また、風邪やインフルエンザにかかった時には、髄膜炎や脳炎などに移行する場合もありますので、重症化を予防するためにも異常を感じたらする病院へ行くことも必要になります。
②,対処法
疾患が原因で起こる頭痛の場合、手足のしびれや吐き気が伴っている場合には、すでに脳に何らなの異常をきたしている状態が考えられます。
危険な頭痛を見極めるポイントとしては次のようなことをチェックしてください。
- 突然起こる今まで感じたことのないような激しい頭痛
- 頭痛が治まらず時間や日数を重ねていくごとに徐々に強くなっていく
- 高熱を伴う頭痛
- 手足のしびれや半身の麻痺、けいれん、言語障害(ろれつが回らない)などがみられる
- 意識障害(意識がもうろうとしている、呼びかけに反応しないなど)がある
頭痛とともに以上のような症状がある時には、危篤な病気である可能性が高くなります。
この場合には、緊急性がありますので、すぐに医療機関の受診をおすすめします。場合によっては救急車を呼びましょう。
まとめ
頭痛とともに現れる症状で、命に関わるものは脳の病気が多い事が分かります。
特に年齢を重ねていくと、そのリスクは高くなる一方ですよね。
脳梗塞や脳出血で亡くなった人がいる家系の場合、特に気を付けるようにしてください。
頭痛と手足のしびれが同時に起きた場合には、そのときに隠されてる病気を思い浮かべ、軽く考えないで医療機関へ行くことをおすすめします。
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