
みなさんは頭痛が起こったとき、どのような方法で対処していますか?
「頭痛が起こったときはコーヒーを飲め」というアドバイスを聞いたことがある人は、少なくないでしょう。
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私(筆者)も学生時代に偏頭痛を起こして、具合が悪くなっている時に母が「飲めばすぐ良くなるよ」と言ってコーヒーをすすめてきた記憶があります。(当時、コーヒーが嫌いだった私は絶対に飲まないと言って拒否していたのですが…)
良く聞く話ではありますが、頭痛が起きてもコーヒーを飲めば改善する…というのは本当なのでしょうか?
今回は、コーヒーを飲んだ時に頭痛が治るのかそれとも悪化するのか、その効果について詳しく解説していきます。
コーヒーで頭痛が治る根拠とは?
まず、頭痛がコーヒーを飲むことで治ると言われている根拠についてみていきましょう!
どんな根拠があるのか気になりますもんね。
コーヒーの主な効能について
コーヒーを飲むと頭痛が良くなるという根拠として、コーヒーに含まれる「カフェイン」が頭痛に大きく影響していると考えられています。
それでは、カフェインにはどのような効能があるのでしょうか?
- 脳の血管を収縮させる作用があります。
- 腎臓の血管を拡張させることによって、利尿を促す作用があります。
- 大脳皮質を刺激することで、疲労感や眠気を取り除いたり、集中力を高めたりします。
- 交感神経を刺激し、基礎代謝を促進する作用があります。
- 胃酸を分泌させて、消化を促進させます。
他にも、心臓の収縮を助けたり、鎮痛作用、二日酔いの原因物質であるアセトアルデヒドの排泄を良くするとも言われています。
コーヒーと頭痛の関係
コーヒーが頭痛に効くと言われる理由として、カフェインのもつ「脳の血管を収縮させる」という機能が大きく関わっているようです。
そして、その頭痛の中でも「片頭痛(偏頭痛)」に一番効果があると言われています。
片頭痛が起きるメカニズムは、はっきりとした解明はまだされていませんが、一番考えられるのは、脳の血管が拡張して炎症を起こし、その周辺に分布している三叉神経が圧迫されることによって頭痛が起こるという説が有力です。
この事から考えると、片頭痛を起こすタイプの人は、コーヒーを飲むことで頭痛の緩和が期待されると思われます。
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二日酔いの時の頭痛とコーヒー
アルコールは体内に入ると、「アセトアルデヒド」という物質に分解されます。
このアセトアルデヒドは有害物質で、血中濃度が高くなると二日酔いの症状である、吐き気や頭痛を引き起こします。
ここでも、カフェインのもつ「アセトアルデヒドの排泄促進」という作用により、コーヒーを飲むことで二日酔いの頭痛が緩和されることが考えられます。
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コーヒーを飲むと悪化する人の特徴は?

全ての頭痛に対してコーヒーが良いとい訳ではありません。
中には、コーヒーを飲むことで逆に頭痛が悪化するという人もいらっしゃいます。
では、どいいう時に悪化するのでしょうか?
頭痛のタイプ
まず、関係してくるのは頭痛のタイプです。
コーヒーは、片頭痛による頭痛には効果があると述べてきました。
しかし、緊張型頭痛のタイプの人はコーヒーを避ける方が良いようです。理由は、緊張型頭痛では首や肩こりにより血行が悪い状態になっています。
血管を収縮させてしまうコーヒーを飲むことは、頭痛を悪化させてしまう原因にもなってしまいます。片頭痛と緊張型頭痛をどちらも持っているという人は、コーヒーを控えた方が良いかもしれませんね。
コーヒーの飲み過ぎによる頭痛
コーヒーで頭痛が良くなるからと、ついつい飲み過ぎてしまうことで依存していませんか?
片頭痛の方が飲み過ぎてしまうと、逆に頭痛を引き起こしてしまうこともあります。
拡張した血管が急激に収縮し、その反発で、逆に血管が拡張してしまうということが起きてしまいます。
また、カフェインには中毒性があるため、その離脱症状で頭痛を起こす人がいるのでコーヒーを飲んでいないとイライラ、頭痛がするという人は注意が必要です。
コーヒーと鎮痛薬の併用
コーヒーと鎮痛薬を一緒に飲むことは大丈夫なのでしょうか?
鎮痛剤の中には、無水カフェイン入りのものもあります。
カフェイン中毒と同じような状態になる可能性があるので注意が必要となります。
頭痛がする→鎮痛薬を飲む→薬が切れると頭痛がする→また薬を飲む…。
知らない間に、この悪循環を繰り返している時はありませんか?
コーヒーと鎮痛剤を一緒に飲むときは、カフェイン中毒を助長することも考えられるので、服用する鎮痛剤の成分もよく知っておくことが大事ですよ。
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頭痛に効果的なコーヒーの飲み方は?

コーヒーを飲んで頭痛が良くなるということを前提に考えた時、効果的な飲み方はあるのでしょうか?
そちらもご紹介したいと思います。
1日どれくらいコーヒーを飲んだらいいの?
食品成分表2016(文部科学省「食品成分表2015年版」準拠)によると、飲料100mlに含まれるカフェイン量は60mgとなります。
健康な成人が1日に摂取していいカフェインの量は400mg以内とされています。
コーヒーをマグカップ(237ml)で飲んだとすると、3杯までが安全な量となりますが、コーヒーカップの大きさや飲む量は体格や好みによって変わってきます。
また、ブラックコーヒーではなく、缶コーヒーのほうが良いという方は注意が必要です。
一般的な185mlの缶コーヒーの中に含まれるカフェイン量は、メーカーによってバラつきがあり、130mg~220mgとなっています。缶コーヒーには糖分や他の成分も入っているので、注意して飲んでくださいね。
あくまでも目安として覚えておいておくと良いと思います。
コーヒーが苦手・飲めないという人
カフェイン入りの飲み物は、コーヒー以外にもあります。
カフェインが含まれている飲み物としては、ココアや煎茶、紅茶、コーラなどがありますので、自分の嗜好に合ったものを選んで飲んでみましょう。
プラセボ(プラシーボ)効果
プラセボ効果というのは、心理学的には「偽薬」を使って「その気にさせる」という効果です。
コーヒーを飲み過ぎてカフェイン中毒になるのが怖い、という方もいるのでは?
もちろん、カフェイン中毒の方にもおすすめです。
現在は、カフェインレスのコーヒーも販売されていますので、コーヒーの香りや味を楽しむことで、リラックス効果を期待できるのではないかと思います。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
コーヒーを飲んだら必ず頭痛が治る、または悪くなる、全然効かない…個人の体質やそのときの体調によってまったく違う効果が現れます。
ここで示したことが必ずしも正解ということではないので知識として覚えておいてください。
まずは、自分の頭痛のタイプを良く知ることが大事だと思います。
それを知ったうえで、自分に合ったコーヒーの適量や回数を工夫してみましょう。ブラックよりも、カフェオレや缶コーヒーがお好きな方もいらっしゃると思います。
私もその一人です。
カフェオレや缶コーヒーを良く飲むという方は、糖分や添加物の事も気にしながら飲むのが良いですね。
どんな飲み物にしても、飲み過ぎには注意しましょう。
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