
熱が出ると、「風邪引いちゃったかな?」と思う方は多いのではないでしょうか。
しかし、発熱以外に頭が痛い・関節が痛くなってきた・吐き気が起こると「いよいよ本格的な風邪かな…?」と心配になってしまいます。では、発熱に加えて、頭痛・関節痛・吐き気が起こる病気とは何なんでしょうか?
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そんな本日は、発熱時に起こる頭痛、関節痛、吐き気が起こる原因や病気などについて詳しく見ていきましょう。
発熱・頭痛・関節痛・吐き気が起こる原因とは?
まずは、発熱、頭痛、関節痛、吐き気が起こる原因についてチェックしてみましょう!
発熱のメカニズムから詳しくご説明します。
発熱が起こるメカニズムは?
発熱は、体に入った細菌やウイルスを体から出そうとすることで起こります。
細菌やウイルスが体の中に入ると、血液中にある白血球などの免疫細胞が細菌やウイルスをやっつけようと闘うんですね。
闘うことで、体の中が炎症している状態になります。
人間の体温は、脳にある視床下部という場所で、最適な温度に調整され白血球などの免疫細胞は温度が高いほど働きが活発になるため、闘うために熱をあげろ~!と視床下部から指令が出ます。
そのために、熱が上がってくるというメカニズムになっています。
頭痛が起こる原因とは?
頭痛は、頭にある血管が狭くなったり、広がったりすることで血液がぎゅーっとおされて、炎症を起こします。
血液の流れが悪くなったり、熱がでたり、頭にダメージがあった際に頭痛は起きます。
それ以外にもストレスなどの精神的な影響も受けやすいですね。(中には天候や気圧の変化によって頭痛を起こす方も大勢います。)
関節痛が起こる原因とは?
関節は、関節軟骨というものでおおわれています。
この関節軟骨はまるでクッションのように衝撃を吸収して、関節の動きを良くしてくれています。
この関節の軟骨が減るとどうなるでしょう。
そうです、関節に痛みが出るようになります。しかし、関節痛は原因が1つとは限りません。
ウイルスが体の中に入ると、免疫細胞が細菌やウイルスをやっつけようと闘います。
この際に、サイトカインというタンパク質が分泌されるんです。
このサイトカインが多く分泌すると、体のそれぞれの臓器の働きが悪くなり、臓器不全を起こしてしまいます。
そのため、サイトカインが作られるのを、抑えるためにプロスタグランジンという物質が分泌されます。
このプロスタグランジンというものは、一体どんな作用をするのか気になりますよね。
プロスタグランジンは関節の痛みを引き起こす原因となる物質です。
そのため、熱が出た際に関節痛が起こるのは、体がウイルスと闘っているために引き起こされるわけです。
特に体の中の関節で、”江戸時代のような戦が起きている”がために痛みが起こるというわけですね。
吐き気が起こる原因とは?
脳には、嘔吐反射中枢というものがあります。
この中枢が、消化器疾患や風邪などの病気やウイルスなどの様々な原因から攻撃されることで、反射中枢が乱れて、吐き気や嘔吐が起こるのです。
発熱による頭痛・吐き気・関節痛が起こる場合に考えられる病気は?

続いては発熱時による頭痛、吐き気、関節痛が起こる場合に考えられる病気にはどんなものがあるのでしょうか。
ひとつずつ詳しく見ていきましょう!
インフルエンザ
最も考えられる病気は、なんだと思いますか?
実は・・・インフルエンザなんです!
発熱・頭痛・関節痛・吐き気の4つの症状が起こる原因として最も考えられるのがインフルエンザにかかっているということです。
インフルエンザは、かかったことがある方も多いのではないでしょうか。
普通の風邪とは違い、38℃以上の高熱、関節痛、筋肉痛、頭痛、体のだるさ(倦怠感)、食欲がないなどの多くの症状が出ます。
熱が下がった後に、咳、のどの痛み、鼻水、吐き気などの症状が出てくる方もいます。
インフルエンザでは、特に高熱と激しい頭痛が出る方が多いですよね。
私もかかった時、とても辛かった記憶があります。
インフルエンザには、A型とB型があるんですが、型によって症状が全然違うんですよ。
インフルエンザA型では、皆さんご存じのように高熱や頭痛の症状が起きやすいですが一方、インフルエンザB型は、熱が出ることが少なく、吐き気、下痢などの消化器症状が起こりやすくなります。
副鼻腔炎
副鼻腔炎という病気は聞いたことありますか?
鼻の穴の周りに4対の空洞がありますが、そこが副鼻腔にあたります。
副鼻腔炎は、その空洞に細菌が入り、炎症を起こしたり、鼻づまりの症状が出ます。
副鼻腔炎は、目頭付近にあるため、眉間やこめかみ、目の奥、頭に痛みが出る方も多いです。鋭い痛みではなく、鈍痛がありますね。
眉間を押したときの痛み以外に、鼻に不快感があったり、頬や顔を押すと痛みがある時には、副鼻腔炎が原因で眉間が痛くなっていると考えてよいかもしれません。
頭が痛いことで、吐き気を合併することもありますし、熱が出ることで関節痛を伴うこともあります。
髄膜炎
髄膜炎という病気は、脳と脊髄を包んでいる髄膜という部分がおたふくかぜのウイルスや細菌に感染して炎症を起こします。
髄膜炎の気になる症状とはどんなものなのでしょうか。
それは、高熱や我慢できないほどの頭痛が起こります。
脳にも影響を与え、とっても怖い病気なんですよ。
けいれんや目の焦点が合わないという症状も起こり、細菌性髄膜炎では、早い治療が求められます。
つまり、治療が遅れてしまうと重症となり、命に関わることもあるので早期発見、早期治療が特に重要になってきます。
診断は髄液検査という腰の骨の間に針を刺して、検査しますがこの検査が大人でも非常に痛い検査なんです。
激しい頭痛や高熱がありますので、吐き気や関節痛も伴ってくることもあります。
その他に考えられる病気は?
脳炎・腎盂腎炎・熱中症・急性胆嚢炎・急性ウイルス肝炎・肝臓がん・食中毒・腹膜炎・ウイルス性脳炎・感染性胃腸炎・卵管炎などがあります。
発熱による頭痛や吐き気の治し方と対処法を教えて?
発熱・頭痛・関節痛・吐き気が起こった場合には、家で自分で対処するのはなかなか難しいものがあります。
まずは、医療機関を受診して、点滴を受けたり、薬を処方してもらうことが大切ですね。
1つ1つの症状は、関連しており、熱が下がることで頭痛・関節痛も落ち着いてきますし、頭痛が落ち着くことで吐き気も落ち着いていきます。
そのため、薬をしっかり飲んで休むことが病気を治すことにつながります。
もちろん休まれる際には、静かな環境で、何も考えずに栄養のある食事をとり、しっかり薬を飲むことです。
これをやらなくてはと思わずに、こんな時くらいは何も気にせずにゆっくり休みましょう。
脳炎や髄膜炎が関連している場合には、緊急性があるものなので、医療機関を早めに受診して、お医者さんの指示に従うことが大事になってきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
発熱による頭痛、吐き気、関節痛の症状が起こる原因や考えられる病気について詳しくご紹介しました。
熱が高いだけならまだ耐えられるかもしれませんが、発熱・頭痛・関節痛・吐き気とたくさん症状が起こると心も折れてしまいますよね。
いつも頑張っているのですから、体調が悪いときくらいは、自分を労わってくださいね。
無理は厳禁ですよ!!
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