
塩分と頭痛の関係性についてみなさんはご存知でしょうか?
頭痛が起こる原因には様々なものがありますが、その中でも偏頭痛には痛みを起こしやすくする食べ物があることはよく知られています。血管を拡張する働きを持つポリフェノールや、血管を収縮させるチラミンを多く含んだ食べ物は偏頭痛を誘発すると言われています。
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しかし、偏頭痛だけが、食べ物で頭痛を起こす可能性があるわけではありません。「自分は偏頭痛持ちじゃないから食べ物には気を付けなくてもいいのか。」と思っている方は要注意ですよ。
塩分の摂りすぎや、塩分不足によっても頭痛は誘発されてしまうのです。
今回は頭痛と塩分の関係性について詳しく解説していきます。
頭痛と塩分の関係性とは?
まずは頭痛と塩分の関係性について詳しく見ていきたいと思います。
塩に含まれているナトリウムが頭痛と関係している
そもそも塩とは「塩素」と「ナトリウム」という2つの物質が化合したもので、正式な名前は「塩化ナトリウム」と言います。
このナトリウムは私たちの身体にとって、とても必要な物質の1つであり、不足すると頭痛をはじめとする様々な悪い症状が、身体に起こります。
しかし、現代の日本人の食生活は無意識のうちに塩分を多く摂取してしまいがちで、3食きちんと食べている人であれば、意識しない限り日々の食事の中で塩分不足になることは、まずないと言って良いでしょう。
そして日々の食事で塩分を摂りすぎてしまうことで、頭痛が起こってしまう可能性もあるということを覚えておいてください。
余談になりますが、日本人の1日の塩分摂取量は成人男性で約10.8g、女性が約9.2gとなっています。高血圧患者の方は1日6g未満に抑えた方がいいと言われていますね。
日本人は昔から味が濃い物を好んで食べるので自然と塩分も大量に摂取しているということがよくあります。
話しが逸れてしまいましたが、この塩分の摂りすぎにも、塩の主な物質であるナトリウムが深く関わっています。
よくコンビニやスーパーなどでお弁当に貼ってある栄養成分表などをみるとナトリウム○○○mgなど記載されていると思います。
塩分表記で書いてある場合がほとんどですが、ナトリウム表記で書いてある場合が多いのでそういう場合はナトリウムも塩分なんだということを頭に入れておくと良いでしょう。
ナトリウムを塩分に換算する計算式があるのでご紹介しておきますね。
高血圧患者にとってはとても重要な計算式なので覚えておくようにしましょう。
◆ナトリウムを塩分量に換算する計算式!
ナトリウム量(mg)× 2.54 ÷ 1,000 = 食塩相当量(g)
では、塩分不足や塩分の摂りすぎで頭痛が起こってしまう原因とはいったい何なのか、次の項目で詳しく解説していきます。
塩分不足で頭痛が起こる場合

まずは塩分不足で頭痛が起こる場合について説明します。
血行不良による緊張型頭痛が起きる
身体の中の塩分が少なくなると、身体は血液の塩分濃度を一定にしようとする働きを持つために、塩分濃度に合わせて水分を汗や尿で排出させます。
すると、身体の水分が無くなってしまうため、血液がドロドロしたものになってしまい、血行が悪くなってしまいます。
血行が悪くなると肩や首の筋肉が凝りを起こし、筋肉の中に不要な老廃物がどんどん溜まっていってしまいます。
そして、溜まった老廃物が筋肉の周りにある神経を刺激して頭痛が起こってしまうのです。
このように、塩分を摂らずに身体の塩分が少ない状態になってしまうと、緊張型頭痛が起きて頭痛がするようになるんですね。
運動後に水分のみを摂るのはNG
運動をした後で、大量に汗をかいた時は、水分と一緒に塩分も身体から排出されてしまいます。
上記で挙げたように身体は血中の塩分濃度を一定にしようとするため、汗をいっぱいかいて身体の水分と塩分が同時に無くなっている状態で水分のみを摂っても、身体はどんどん水分を外に出してしまいます。
汗をたくさんかいて水分補給をする時は、塩分も含まれているスポーツドリンクや経口補水液などを摂取すると良いでしょう。
塩分の摂りすぎで頭痛が起こる場合
次に塩分の摂り過ぎで頭痛が起こる場合についても見ていきましょう。
血圧が上昇することで頭痛が起きる
塩分を摂りすぎると、身体の中で過剰になったナトリウムが血管を収縮させて、血液が血管を通る量が減ってしまいます。
しかし、身体は塩分の濃度を一定にしようとするため、血液をどんどん血管に流し込むように動きます。
その結果、狭くなった血管を血液が無理やり通ることになり、血圧が上昇して、頭の血管の周囲にある神経が刺激されて頭痛が起こるようになります。
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塩分の摂りすぎで血圧を下げるためには?
では、塩分を摂りすぎてしまった場合、どのような対処法があるのでしょうか。
1つは汗をたっぷりとかいて塩分を身体から出すことです。
運動やサウナ、半身浴などで汗をかいて、身体から塩分を出すことが、体内で過剰になったナトリウムを排出させることにつながります。
他には「カリウム」を含む食品を食べることでも効果が期待できます。
カリウムにはナトリウムを身体の外に出す働きがあるため、塩分を摂りすぎている場合には排出を促して血圧を下げてくれる効果があります。
カリウムが多く含まれている食品で代表的なものにはバナナ、カボチャ、アーモンドなどがあります。
1日に摂取する塩分量を減らすと頭痛が改善するというデータもあり、頭痛と塩分は決して関係のないものではありません。
普段の食生活を見直して、塩分を摂りすぎていると思う場合は、くれぐれも摂りすぎに注意して食事をするようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
塩分不足による頭痛、塩分過多による頭痛、両方について詳しくご紹介しました。
塩分を摂り過ぎても摂らな過ぎても頭痛が起こる可能性があるということですね。日ごろの食生活は自分自身の健康と密接に関わることなのでしっかり管理していきたいところです。
若いうちは塩分なんて関係ない!と思うかもしれませんが歳を重ねると少しずつ体調不良として身体に現れて来ます。
今、食べているものが10年後の自分の健康に反映されると思って日々の食生活を管理するといいかもしれませんね。
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